以下の記事は、福島県厚生農業協同組合連合会(JA福島厚生連)「健康アドバイス」として、過去に掲載された情報のバックナンバーです。
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農家の皆さんへ

「なごみ 委員会紹介」
2014年8月放送
介護福祉士
大竹 一臣

 皆様、おはようございます。私は介護老人保健施設なごみ介護福祉士の大竹一臣と申します。

 なごみは、会津地方のほぼ西部に位置する会津坂下町にある坂下厚生総合病院の併設施設になります。
 今回は当施設を紹介したいと思います。よろしくお願いします。

 最初に当施設の主な委員会を紹介したいと思います。
 まずQOL(生活の質)委員会があります。現在なごみは約50名1グループの状態です。その為、職員は時間に追われる業務内容になってしまい利用者1人1人に合ったケアを提供することが難しい現状にあります。その為、利用者の方が「望む介護」職員自身が「目標とする介護」を実現するために「本人の状態にあったケアの提供」という考えに至り、利用者の方々1人1人が楽しみや生きがいを感じながら生活できる事を目的に活動しています。QOL委員会では利用者の状態に合わせてグループ分けをして、季節の食材を使ってのお料理会をするお達者クラブや合唱祭の開催などの活動を通して利用者の皆様で何ができるのかを理解し、興味・関心を探りながら、皆様が生き生きと生活できるよう活動しています。

 事故対策委員会ではなごみにおける入所利用の皆様の事故を未然に防止し、また症状急変及び急病時の処置の遅れを無くし、生活環境の中に危険箇所はないか、利用者の方の行動の中にどういった危険が伴うのかなどを事故対策委員会や職員で話し合いを行い、安全で安心した生活を送って頂けるよう活動を展開しております。主な活動内容として

1・毎月1回事故対策委員会の開催。
2・生活環境の中で危険箇所がないか話し合い対策を考える。
3・利用者の行動からどのような危険が伴うのかアセスメントし事故防止策を検討。
4・毎月のヒヤリハット、事故報告書の集計。
5・骨折、誤嚥等事故時緊急事故対策委員会の開催。

など行なっております。また、看護介護事故防止・対応マニュアルに基づきヒヤリハットや介護事故などが発生した場合は、速やかに報告書を作成するとともに、事故対策委員会にてその内容について検討しています。施設内での事故を未然に防ぐとともに起こった事故に対してはその後の経過・対応が速やかに行われ、利用者の方に最善の対応を提供出来る事を目的とし安全管理対策を施設全体で取り組んでおります。

 食事環境委員会ですが、なごみでは、食事の飲み込みが困難になり経管栄養になった方、もしくは、むせりがあり食事の摂取が進まない方が見受けられております。そのため、なごみでは口から食べる喜びを少しでも長く楽しんでもらう為、経口維持、経口移行に取り組んでいます。また栄養課との連携・利用者の食事形態の見直し・誤嚥の危険性がある利用者のリストアップなどの活動を行い、飲み込みに配慮した食事の提供、経口摂取の為のリハビリ等に力をいれ食事面のサポートを続けて行きたいと思います。

 「介護老人保健施設」の役割・機能の柱の一つに『在宅復帰支援』があります。 なごみでは、ご利用者・ご家族と一体となって「計画的に在宅復帰を支援していこう」と取り組んでいます。
 看介護スタッフ、リハビリスタッフ、栄養士、医師、支援相談員、ケアマネジャー等、多職種の連携に加え、ご家族と緊密な連携を図ることで、安心して「自宅」に帰っていただけるようサポートしていきたいと思います。
 在宅復帰にあたっては、ご家族の協力がどうしても必要です。そのためにはご家族への介護負担ができるだけ軽減できるような支援が必要になってきます。ご家族との信頼関係を作るために、現状の情報提供や定期的な話し合いの機会を持ち、計画の見直し、修正を加えながら、退所が近づいて来たら、家屋調査・改修、介護方法や栄養指導、関連機関との連絡調整等を行い、心配な箇所をひとつひとつ解消していきます。
家庭で認知症の方への介護を頑張っていらっしゃる方もいると思います。日々の介護で、頭では分かっているけどどうしてもつい、乱暴な言葉になってしまったり、行動も抑制してしまうこともあると思います。24時間認知症の方と共に暮すというのは、心に余裕がなければ『相手の思いを汲み取ること』は、やはり難しいです。認知症の方はもちろん、介護をされている方にとっても自分の人生は大切です。あなたらしくいられるように、積極的に各種の介護サービスを利用したりご家族にも協力してもらうことで、心にゆとりのある介護生活をおくることが大切だと思います。

 介護者の負担を十分考慮して、がんばらない、あきらめない在宅介護ができるよう、そして、ご家族の精神的支えになれるように努力して参ります。