以下の記事は、福島県厚生農業協同組合連合会(JA福島厚生連)「健康アドバイス」として、過去に掲載された情報のバックナンバーです。
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Dr.メッセージ

ダイオキシン
2002年4月

 「ダイオキシン」の恐ろしさが知られるようになり、学校や病院など公の場からゴミ焼却炉がなくなり、ゴミを出さないよう工夫もされるようになりました。
 今回は、ゴミ焼却時に発生するダイオキシン類についてお話しします。

[1、ゴミ焼却炉で発生するダイオキシン]

 一般にダイオキシンの恐ろしさが知られるようになったのは

1. 埼玉県所沢市の産業廃棄物処理場周辺地帯のダイオキシン高濃度汚染の報告。
2. 厚生省のゴミ焼却施設の排ガス中のダイオキシン濃度の公表。
3.

日本人の母乳中のダイオキシン濃度は世界一高いと発表されたことが発端。


[2、ダイオキシン類の発生源]

 発生源として

1. 焼却(家庭ゴミ、産業廃棄物、野焼きなど)の過程
2. 有機塩素系農薬(DDT、2・4・5−T)の製造過程の副産物
3.

有機塩素系プラスチック製造の過程

4.

塩素系漂白(紙やパルプなどの漂白)、塩素系殺菌の過程


[3、環境ホルモンのダイオキシン]

 ダイオキシンは、ホルモンかく乱作用があることは確かですが、詳細はわかっていません。
(アカゲザルにダイオキシンを投与すると女性ホルモンや黄体ホルモンの濃度が低下します。鳥類では卵の殻が薄くなることが知られています。)

[4、母乳汚染]

 母乳は乳腺細胞のはたらきで、血液中の脂肪、タンパク質、糖質、ミネラル、ビタミンなどの栄養素や免疫抗体が濃縮され、血液中の成分をもとに作られます。
 脂肪分は10倍にも濃縮されます。もし血液中にダイオキシンが含まれると母乳にも高濃度で含まれることになります。
 母体に蓄積したダイオキシンは、約6割が授乳で減少していますが、その分母乳中に排出され、赤ちゃんの小さな体に入っていきます。

[5、環境中の汚染]

 大気中のダイオキシン濃度は都市部で高く、地方では低い値になっています。河川、湖沼、海域の底質からも検出され、生物濃縮で魚介類の体内にも蓄積の可能性があります。

[6、問題解決の糸口]

 行政の面からの取り組みも重要ですが、消費者側からも次のようなことには気をつけてください。

1. 免疫力を低下させるような化学物質の過剰な使用は避ける。
2. 必要以上に薬を飲まない。
3.

安易に殺虫剤、防腐剤、農薬類、漂白剤を使わない。

4.

ゴミを減量するためには、物を大事に使うこと。

5. 使い捨て商品は、ゴミ増加の原因になる。
6. 自動車に頼らず歩く。