以下の記事は、福島県厚生農業協同組合連合会(JA福島厚生連)「健康アドバイス」として、過去に掲載された情報のバックナンバーです。
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Dr.メッセージ

高齢者にしのびよる結核
2002年12月

 平成12年に結核が原因で死亡した人は、2,656人。その大多数にあたる1,910人が70歳以上の高齢者でした。結核が「死病」であったのは遠い昔のことですが、高齢化がすすむにつれて、結核は私たちの生活のなかに、また新たな影を落とそうとしています。
 高齢者のみなさんが、ご自身で結核から身をまもるためにお話します。

[1、つぎの症状がでたら受診してください。]

 ・たんが出る
 ・血たんが出る
 ・せきが2週間以上長引く
 ・胸が痛む
 ・微熱がつづく
 ・体重が急に減少する
 最近、何年も健康診断を受けていない高齢者のなかから、重症の結核になって発見される人が増えています。結核の初期症状はかぜによく似ているので、売薬で治そうとする人が多いようです。思いあたる症状があれば決して自己診断しないで受診してください。
 また、高齢者の結核は示したような症状がでない場合もあり何となく体調が悪いと思ったら、受診しましょう。

[2、無関心が最大の敵]

 大正から昭和のはじめにかけて、結核は「亡国病」とよばれ、死亡率のトップでした。戦後は対策がゆきとどき、急速に患者を減らすことができました。しかし、昭和52年ごろから減り方がにぶりだし、平成9年には前年を上回り、その状態が3年も続いた平成11年、厚生省(当時)から「結核緊急事態宣言」が発令されました。

[3、再発に注意]

 結核に感染しても免疫が働いているうちは何年も感染しません。高齢者はかつて結核が猛威をふるった時代に感染している場合が多く、免疫を獲得していますが、年をとって抵抗力が弱まると、冬眠状態だった結核菌が暴れだし発病することがあります。

[4、若者も注意]

 20~30歳台の若い世代も徐々に増えています。原因は、若い世代は無理なダイエットや、不規則な生活で抵抗力が弱まっている半面、活動範囲が広く、接触機会が多いためといわれています。子供のころはBCG接種によって免疫がつくられていますが、20歳台になるとその効果がうすれてきます。

[5、抵抗力をつける]

 免疫力の弱まった人は結核を発病する危険性が高くなります。ふだんから抵抗力をつけるような生活を心がけましょう。

 ・睡眠はしっかりとる
 ・栄養バランスのとれた食事をする
 ・適度な運動を行い、心身ともにリラックスする