以下の記事は、福島県厚生農業協同組合連合会(JA福島厚生連)「健康アドバイス」として、過去に掲載された情報のバックナンバーです。
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Dr.メッセージ

「統合失調症」に名称変更
2003年1月

 平成14年8月の日本精神神経学会で精神分裂病の呼称を「統合失調症」に変更することが承認されました。

[経過]

 1993年、患者の家族で作る「全国精神障害者家族会連合会」(全家連)は、日本精神神経学会に対して「人格を否定するような響きをもつ「精神分裂病」という病名を変えてほしい」との要望を提出し、これを受けて同学会が改名への検討を重ねてきた結果、今回「統合失調症」に変更されることになりました。

[共に生きる健全な社会へ]

 精神科や精神病に対する偏見や差別の問題は、世界的な課題になっています。関係者は語っています。「偏見を生む病名を告げられることは、レッテルを張られるようなもので、人生に大きな影響を与えます。病名を変えることは、このレッテルをはがすことになると思われます。この取り組みが成功するよう期待しています。」
 現役の医師でも、精神分裂病は重く、治りにくいと思っていることが少なくないといいます。「25年前の教科書には、この病気は重病と書かれていました。実際は、副作用のすくない有効性の高い薬の登場で、半数は治って社会復帰しています。治療の段階から、共に生きる社会をどう築くかノーマライゼーションの時代に入っています。」
 世界保健機関(WHO)も「最近発病した患者のほぼ半数は、完全かつ長期的な回復が期待できる」と報告しています。

[病気への正しい理解が不可欠]

 症状には、興奮などの陽性症状と、意欲や集中力の低下、抑うつ状態といった陰性症状の両面あり。その両症状に有効で副作用の少ないSDAという薬が開発され、社会復帰が充分可能になり、治る病気になってきました。しかし、差別や偏見が社会復帰への大きな障害になっています。
「精神科への通院歴がある」との報道もなくならない。全家連ではこうした報道があるたびに患者や家族の相談が絶えないと訴えます。「自分もそのような事件を起こしてしまうのか、という強い不安に襲われる」「おまえたちの仲間がやった、と非難される」等です。
 アンケートから病気に無知である人ほど、差別や偏見が強いことが分かっています。統合失調症はどのような病気か正しく知り、共に支え合える社会を築く必要があります。