| 医者のかかりも寿命のうち |
| 2003年9月 農協会館診療所 所長 伊勢 重男 |
昔から「医者のかかり(方)も寿命のうち(に入る)」と言いまして、診療の受け方の上手下手で寿命の在り方も違ってくるものだと言われています。上手にかかれば、病気の治りは早いでしょう。
また、要領よく診察が進めば待ち時間が短くなり、余計な検査もやらなくて済むかも知れません。病院にとっても患者さんにとっても、一石二鳥のメリットが得られることになります。
[上手な医療の受け方の鉄則]
| 鉄則その一 | 一番気になる症状を整理して話す。 | |
| 鉄則その二 | 生まれてから今までにかかった病気、ケガ等は思い出しておく。 | |
| 鉄則その三 | 現在治療中の病気があれば必ず話しておく。 | |
| 鉄則その四 | 診察のとき聞かれたことに対しては真実を告げる。 |
第一条から第四条までは、初めて受診した時、正しい診断を得るために是非必要な事項です。病気の原因を追求することは、警察が犯人を捜すこととまったく同じ方法で進められるのです。単に「泥棒に入られたから犯人を捕まえてくれ」と言われても、手がかりが少なくては警察も困ってしまうでしょう。病気の場合もそれとまったく同じとご理解下さい。
「いつから」「どんな症状が現れて」「どんな経過をたどったか」を手がかりにして病気の原因を探る訳です。手がかりが豊富で正確であるほど早く診断がつき、早く対処できるというものです。
現在の病気が、過去にかかったことのある病気と無関係ではない場合があります。前にかかった病気が治ったからといって、忘れないようにして覚えておきましょう。
しかし、これが意外にも忘れられていて、「何々の病気にかかっていたことはありませんか」と聞かれて、初めて「ああ、そういえばありました」と答える方がよくいらっしゃいます。
また、現に治療中の病気があって別の科にかかっていることを、これから受診する今の訴えとか、症状には関係がないだろうと黙っている方がいらっしゃいます。ところが、これが関係多々ありの場合が往々にしてあるのです。
例えば、関節が痛くてその治療のために痛み止めの処方を受けている方がいるとします。この方が風邪を引いて熱冷ましの薬を、別の科の医師からもらったとしたらどうなるでしょうか。前のことを黙っていると、多分同じ系統の薬をダブって飲ませられる危険性があります。痛み止めと熱冷ましの薬は同じ系統に属しているからです。同じ系統の薬を倍量飲むことになりますから、危ないことがあるかも知れません。
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