以下の記事は、福島県厚生農業協同組合連合会(JA福島厚生連)「健康アドバイス」として、過去に掲載された情報のバックナンバーです。
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Dr.メッセージ

=続 健康食品との上手なつき合い方=[健康食品ブームの実態]
2004年7月
福島県農協会館診療所
所長 伊勢 重男

 前回は、健康食品ブームで健康食品業界は大繁盛を呈していることを報告しました。かしこい消費者となるため、また、自分の健康は自分で守るとの気概を持つ方には、このブームの実態を知っておくこともきっと役に立つことでしょう。


[健康食品ブームの発端は米国から]

 実は健康食品ブームは、日本だけで始まったものではなく、その始まりは米国にあります。米国でブームになった理由はいくつかありますが、本当の原因はその社会保険制度にあるといってもよいでしょう。
 米国は日本のような国民皆健康保険制度が存在しないので、病気になったら自費で治療費を払わなくてはなりません。そのときは日本では想像もつかない位の高額の治療費を請求されます。例えば虫垂炎の手術で1日入院しただけで、19,000ドル(約218万円)請求された例があり、最近社会問題として報道されたそうです。
 それに備えるためには、民間会社の健康保険に加入せざるを得ませんが、この保険料がまた高額です。(余談ですが、この社会構造を是正しようとクリントン前大統領が立ち上がり、日本の国民皆健康保険制度を理想として導入しようとしましたが、結局保険会社業界の大抵抗に合い、失敗に終わったのはご存知でしょう。)
 それで、米国の一般市民は、日頃の健康を必死で守らなくてはいけないので、いわゆる「サプリメント(健康補助食品)」と代替医療に飛びついて大ブームになっているという訳です。

[米国のブームは必ず日本にも波及する]

 例によって米国のブームは日本にも到来し、米国の食品会社もグローバルビジネス拡大のチャンスとばかり、日本に進出すべく外圧をかけてきています。もちろん、日本の食品業界もブームに遅れまじとばかりに大々的に売出しをはかってきました。
 若い女性のスリム指向と高齢者の健康指向の波をうまく利用した結果が、昨年の全国高額納税者番付発表に現れています。(11億円納税したトップと二番手は健康保健食品会社の社長でした。)

[健康食品ブームの光と影]

 このような状況の中で、前回も述べましたように、現在日本の健康食品は実際に効果を期待できるものから、効果のまったくないもの、むしろ害のあるものなど、玉石混交の状態にあるのが実態です。厚労省認定のマークや、食品業界基準としてのJHFAマークのついていない単なる一般食品に分類するしかない商品が数多く出回っています。むしろ量としてはこの方が多いのが実状でしょう。

[こわい健康食品の副作用]
 「健康被害が問題になるのは、このジャンルの商品が圧倒的に多い」と京都薬科大学の大西憲明氏は警告しています。
 この中でとくに問題となるのが、医薬品との相互作用の報告の多いハーブ含有食品です。医薬品を服用していながら、ある種のハーブ含有食品を飲んでいることを医師に告げていなかったため、重篤な副作用が発現してしまった例が報告されています。
 どのような組み合わせがよくないのか、詳しい情報を知りたい方は、例えば健康食品のホームページ:http://www.page.sannet.ne.jp/onai/などにアクセスすることをおすすめします。

 次回は「健康食品ブームの実態」第二弾として、新聞やテレビでは決して報道されることはないであろう業界の内幕について報告する予定です。