以下の記事は、福島県厚生農業協同組合連合会(JA福島厚生連)「健康アドバイス」として、過去に掲載された情報のバックナンバーです。
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Dr.メッセージ

高血圧の薬に対する誤解
2006年2月
福島県農協会館診療所
所長 伊勢 重男

〈血圧の薬は止められなくなるからいや〉
この欄で以前にも紹介したことがあるのですが、「高血圧の薬は一旦のみ始めると止められなくなるからのみたくない」という方が今でも結構います。高血圧の薬(降圧薬)は長期間のみ続けなくてはならない薬だけに、そう思うのも無理はないでしょう。ですが降圧薬は血圧が高いと判明した時点で、すぐにのまなくてはならないという薬ではありません。実際健診などで血圧が高いと指摘されて、すぐ薬を処方された方はほとんどいないはずです。
〈まずは生活習慣病の是正を〉
もう常識となっていることですが、血圧は長い生活習慣と深い関連があります。ですから異常に高い血圧でなければ、まず血圧と関係が強い生活習慣の改善を2.3ヶ月実行してみてどうなるか様子をみます。
具体的には、減塩食に心がけ、体重減少をはかり、節酒に努め、充分な睡眠をとるなどを実践すれば、それだけでも正常の血圧に戻る方が相当数おります。そのような人はもちろん薬を飲む必要はありません。(ただし下がったからといって元の生活習慣に戻ってしまっては元の本阿弥になってしまいますが。)
〈のまざるを得なくなったから〉
ですが、以上を真面目に実践しても、どうしても下がらない人の方が多いのも事実です。このような人は生活習慣の改善だけでは高血圧コントロールができない体質になっていますから、どうしても薬でコントロールせざるを得ない状態にある訳です。このような体質になりますと、高血圧はすぐには改善されませんから、降圧薬はどうしても長期にのむ必要があります。薬をのんだから止められないのではなく、飲まざるを得ない状態に陥ったからなかなか止められないのだと理解して下さい。
〈休薬も可能ということ〉
最近高血圧の患者さんにとって明るいニュースが入りました。ある程度長く服薬して血圧が安定している軽症の患者さんなら、適正な生活習慣を前提にして中止することも可能なことも分かってきたというのです。血圧の薬をのんでいる方も頑張って、この仲間に入りたいものです。但し絶対に自己判断で中止してはいけません。