以下の記事は、福島県厚生農業協同組合連合会(JA福島厚生連)「健康アドバイス」として、過去に掲載された情報のバックナンバーです。
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Dr.メッセージ

タバコを止めたい人に吉報です
2006年9月
福島県農協会館診療所
所長 伊勢 重男

 〈タバコはなぜ止められない?〉
 私は昔一日約30本吸うヘビースモーカーでしたが、何とか自力でやめることが出来ました。患者さんにタバコを止めなさいと言っても、自分が吸っていては説得力がないからです。
 喫煙習慣は基本的に「ニコチン依存症」という慢性中毒症なのであり、本人の意思だけではなかなか断煙できない状態に陥っていることは、皆さんご承知のとおりです。(ここでは、禁煙は喫煙してはいけない場合や場所を意味することとし、断煙とは喫煙を自発的に永久に止めることと定義します。)
〈ようやく公的補助が付いた個人向け禁煙対策〉
 米国は、世界で一番厳しい禁煙国であり、タバコを止めることが昇進の条件となっているほどです。日本でもようやく2005年2月に発効したWHO「たばこ規制枠組条約」に調印し、国を挙げて具体的な禁煙対策に力を入れることになりました。
 医学的な断煙治療を受ければ容易に断煙できることがはっきりと実証されていますが、わが国では断煙治療はつい最近まで自費で行われてきました。しかし、 2005年6月に多くの医学会が、断煙治療の医療保険適用を政府に要望しました。これによって本年6月から断煙治療に健康保険がきくようになったのです。
〈効果のあるニコチンパッチ法〉
 今までは治療として、ニコチンガムを用いる方法が一般的でしたが、ガムでは人前で噛んでいるのは具合が悪いという声が多かったようでした。最近はニコチンパッチという湿布のような貼付剤を貼る方法が一般的になり、人前を気にすることがなくなりました。また、ニコチンパッチはガムより効果があるようです。
 ただし、ニコチンパッチは医師の処方箋が必要です。また、処方箋を発効できる病医院は、法律的に一定の基準を保持していることが求められ、どこでも発効できるわけではありません。このたび当農協会館診療所も処方箋発行ができるようになりました。始まって日は浅いですが、断煙希望者は次第に増えてきています。当診療所の成績では、80%以上の方が断煙に成功しています。
 治療にかかる費用ですが、保険を利かせれば自費の3割くらいの費用で断煙できる計算になります。これはタバコ代3ヶ月分でモトが取れるそうです。タバコを止めたいという意思を持っている方はぜひ挑戦してみて下さい。私たちもお手伝いしたいと思います。