以下の記事は、福島県厚生農業協同組合連合会(JA福島厚生連)「健康アドバイス」として、過去に掲載された情報のバックナンバーです。
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Dr.メッセージ

突然死を救うのはあなたです(前編)
2007年5月
福島県農協会館診療所
所長 伊勢 重男

福島県農協会館診療所 所長 伊勢 重男
 先月号では、突然死が増加しているとお伝えしました。突然死などとは他人事のように思っておりましたが、実はつい最近、私の身内で突然死に襲われた人が出てしまったのです。先月号でも触れた除細動器「AED」があったならば・・と悔やまれました。
 海外では、早くから国の体制として、至る所にAEDの設置を義務付けられていたのに、わが国では、2004年に高円宮が急死するまで放置されていました。宮様のような有名人の問題とならなければ、いつまでたっても国は重い腰をあげなかったでしょう。今頃になって問題になったのは、一般人にとって不幸なことでした。
 日本では、突然死となった正確な数は意外なことにまだ不明です。しかし、救急車の出動回数などから推定すると、全国で年間3万5千人。つまり一日あたり約100人が、突然命を失っている勘定になります。これは毎日の交通事故死より大きな数です。そのうち90%が心臓死とみられています。
 先月号で書きましたが、心臓死の原因として「心室細動」が大きな割合を占めています。細動は5分以内に止めれば(除細動)、救命できる確率が非常に高くなります。「5分以内」が命の分かれ目で、非常に大切なところです。
 救急車の現場到着時間は平均6分ですから、到着前に除細動しなければ助かるものも助からないということがご理解いただけたでしょう。ある人が突然倒れた時、今までは除細動器(AED)を備え付けた救急車が現場に到着しても、救命救急士でさえ法律で除細動行為は禁じられておりました。それに除細動器を持った医師が5分以内に駆けつけるというような機会はそうめったにあるものではありません。
 心臓が止まってから除細動を開始するまでの時間が、患者の命を決定する因子ですから、2年前から救急士はもちろん一般人もAEDを扱ってよいことになりました。
 隣の人が突然倒れた!その人の運命はあなたが握っているかもしれない。
さぁ、あなたならどうする!? 次回をぜひ読んで下さい。(つづく)