以下の記事は、福島県厚生農業協同組合連合会(JA福島厚生連)「健康アドバイス」として、過去に掲載された情報のバックナンバーです。
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Dr.メッセージ

癌治療後は積極的に運動を
2007年7月
福島県農協会館診療所
所長 伊勢 重男

福島県農協会館診療所 所長 伊勢 重男
 癌に対する補助療法と代替療法はまとめて「CAM カム」と呼ばれます。CAMのうち口から摂取するものは、あくまでも健康食品として取り扱われます。CAMで一時流行ったのは、アガリクス、メシマコブ、プロポリスなどでしたが、派手に医薬品まがいの宣伝をしたため、今は規制されてしまいました。
 CAMの利用者は癌患者の50~60%を占めているそうですが、飲んでいる目的は「癌の治癒や進行を止める」という医薬品と同じような直接作用を期待しているのが大部分のようです。
 この欄で度々書いてきましたが、動物実験では有効と判定されても、科学的検証により人間に本当に効くと判定されたCAMはまだ存在しません。もしあるならば私は真っ先に採用しているでしょう。
 さて、最近、癌治療後においてうれしいCAMが報告されました。しかも経費はタダと言うのです。こんな美味い話が信じられますか。実はこのCANとは皆さんにおなじみの「運動療法」なのです。運動療法が、生活習慣病の予防や治療に大変有効なことはよく知られていますが、これが癌患者に対しても効果があることが次々と欧米で発表されています。
 まず乳癌の患者さんに積極的に運動するよう勧めたところ、精神的なストレスが軽減されたためか免疫力が高まり、再発の予防や生存期間の延長に効果が見られたと報告されています。さらに、前立腺癌や大腸癌についての同様の調査でも、運動療法の効果が認められました。ほかの癌でも効果が出るかどうか研究が進められています。
 運動の具体的なプランとしては、がん患者に「ウォーキングを1日1時間程度、週5日続ける」を推奨しています。ただし、これ以上やってもあまり効果は上がらないそうです。
 癌の治療を受けた経験のある方は、経済的負担もゼロですからぜひ試してみませんか。