以下の記事は、福島県厚生農業協同組合連合会(JA福島厚生連)「健康アドバイス」として、過去に掲載された情報のバックナンバーです。
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Dr.メッセージ

温泉の上手な入り方(1)
2008年7月
福島県農協会館診療所
所長 伊勢 重男

福島県農協会館診療所 所長 伊勢 重男
 温泉の入り方は、人それぞれの入り方があって、こうしなければならないという入り方はありませんが、こうすればより効果的という方法が科学的に研究されていますから、今回はそれをご紹介しましょう。これは一般家庭の入浴法にも通じますから、参考にしてみてください。
 お風呂に入ることは意外に心臓に負担が懸かることをまず知っておきましょう。北海道大学の温泉博士、阿岸裕幸先生の研究によると、首までどっぷりとお湯に入った「全身浴」の場合、予想以上に大きな水圧の影響で、一時的に心臓に集まる血液の量が約230cc増加するのだそうです。この量は若い人にはたいした負担には感じませんが、「心臓の悪い人」「高血圧で治療を要する人」また「高齢者」などには相当の負担をかけることになります。ですからこういう方々にとって首までどっぷりと浸かる全身浴はお勧めできません。
 そこでお勧めしたいのは、今流行っている「半身浴」です。これはみぞおちの少し下までお湯に浸かる入浴法で、心臓への負担はほとんど問題にはなりません。しかし、これでは、温泉に入った気分にならないという方もいるかも知れません。その時は、まず軽く2.3分の全身浴をした後、5.6分の半身浴をするようにすれば、心臓に対する負担はあまり懸からないといえます。これを数回繰り返すのが理想的でしょう。また、お湯の温度も大切で、健康な人でも40度以下の風呂に長めに入ることが強く勧められています。
 半身浴が体によいことが最近普及しつつあり、最新の浴槽はお年寄りにやさしい半身浴がやりやすいよう底に段差のついたものが多く売り出されています。新築やリフォームの際考えてみてはいかがでしょうか。