以下の記事は、福島県厚生農業協同組合連合会(JA福島厚生連)「健康アドバイス」として、過去に掲載された情報のバックナンバーです。
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Dr.メッセージ

大人の百日咳が流行っています
2010年7月
福島県農協会館診療所
所長 伊勢 重男

福島県農協会館診療所 所長 伊勢 重男
 最近、当会館内勤務の職員の中で、軽い風邪引きに罹った後頑固な咳に悩まされている方が何人かおりました。この頃新聞、テレビ等で「百日咳流行の兆しあり」との報を受けて、その後咳の出ている患者さんに「百日咳検査」を行ってみましたところ、陽性に出た方が数名認められました。そこで現在までの経過を総合的に考えてみますと、当会館内にも百日咳菌の流行が窺われました。
 新型インフルエンザの流行がやっと治まったと思ったら、今度は成人の百日咳流行とは忙しいことです。百日咳は世界的に増加しており、特に日本においては40代を中心にした成人に増えてきているそうです。
 何故こんな変な形の感染症が現れるのでしょうか。実は昨年の大学生における麻疹の流行と同じ理屈なのです。
 百日咳ワクチン接種の効果は接種してから12,3年続くとみられています。その間に百日咳菌に接していれば、ワクチンの効果はさらに増強されます(これを免疫力のブースター効果といいます)。しかし三種混合ワクチン接種が普及し、患者が減ったために百日咳菌に接する機会がなくなり、上記のブースター効果が弱まってしまったと考えられています。
 幸い成人の百日咳は、今のところ咳発作以外の症状が軽く、心配はありませんが、家族に乳幼児がいる場合や職場内での感染予防のためには注意すべき事柄です。
 従いまして、成人で下記のような症状を呈した場合は我慢せず、必ずマスクをして直ちに病医院を受診するようお勧めします。

百日咳を疑う症状
1) 咳が長く続く人と近くで接し、その後4日~一週間後(潜伏期)に鼻水やのどの痛み、軽い咳のような風邪症状が出てきた。
2) 風邪のような感じが治った後も、なかなか頑固な咳が止まらない。

 百日咳は感染症予防法の第五種と定められております。感染疑いおよび確定者の取り扱いについての詳細は受診した主治医にご相談ください。