| MRI(磁気共鳴画像診断装置)について |
| 2004年08月20日放送 坂下厚生総合病院 放射線科 放射線技師 穴澤 明弘 |
| 皆さん、おはようございます。 今朝のお話を担当することになった穴澤です。会津坂下町にある坂下厚生総合病院の放射線科で放射線技師として働いております。 放射線科というと皆さん何を重い浮かべるでしょうか。おそらく「息を吸って、止めて…」という胸のレントゲン検査やバリウムを飲んで行う胃のレントゲン検査、それに痛い場所を撮る骨のレントゲン検査などを思い浮かべることと思います。 でも、今回お話をする内容はレントゲンを全く使わないMRIという検査についてです。そしてこのMRIは人体の様々なところの写真を鮮明に撮影することのできる検査です。 さて、検査というと皆さんの中には「痛くて辛いもの」というイメージを持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。確かに過去は強い痛みを伴ったりして辛い検査のほうが多かったと思われます。 しかし、様々な医療機器や技術の進歩により今では辛い検査の方が圧倒的に少なくなってきているのです。MRIも痛みや辛さを伴わないで検査を受けることが出来る機械の一つです。 具体的に坂下厚生総合病院で行われているMRI検査の流れを簡単にお話します。 まず、MRI検査を受ける方は検査着に着替えてもらい身に付けている金属を取ってもらいます。それはMRIが大きな筒状の磁石を利用した機械であるため、金属類は吸いつけられる危険性があるからです。そして着替えてもらったら検査台の上に横になってもらい、いよいよ写真を撮っていくわけです。 撮影の間大きな音がします。最初はこの検査の音をうるさく感じる方もいらっしゃると思いますが規則正しい音なので、すぐに気にならなくなると思います。そして横になること15分~30分位で検査が終了します。どうでしょうか、MRIという検査は心配するよりずっと楽な検査だということがなんとなくわかっていただけたでしょうか。 とはいってもこれだけでは検査の心配や不安が消えないと言う方もいらっしゃると思います。例えば体が痛くてとても15分~30分も我慢できないとか、以前、手術や怪我で体の中に金属類が入っているが大丈夫だろうかなど様々な不安を持っている方もおられると思います。そのような場合、心配や不安を話していただければ医師をはじめとして看護師や技師がいろいろ工夫して検査を行いますので安心してください。実際、ほとんどの方が検査を受けることが出来ています。 このように、従来の検査と比べても苦痛を伴わないで検査を受けられるMRIは全国の病院で急速に普及しています。今では、大きな病院のみならず、小さな病院でもMRIが設置されているというのも珍しいことではありません。厚生連でも現在4つの病院でMRIが設置され検査を行っております。 さて、このようにMRIが急速に普及してきている理由は、痛みを伴わない検査であるという他にもう一つ大きな理由があります。それは、従来のX線検査と比べて人体のいろいろな部位の写真がより鮮明により詳細に写し出せる検査だということです。 特にMRIが得意とする人体の部位は、頭の中つまり脳や脊髄神経、肩や膝などの関節、腹部の臓器などです。具体的には、頭が痛い、眩暈がひどい、手足がしびれたり動かない、額や腰、肩や膝などが痛い、おなかがちょっとおかしいといった症状があれば一度病院に来てほしいと思います。医師の診断により必要な時はMRI検査をすすめられると思います。特に頭部などはMRIで診断のつく場合も多いと思います。 以上このように人体の鮮明な写真を撮れるMRIは病気の早期発見や病気の治療をより効果的に進めていくうえで欠かすことができないものになっています。 最後にMRI検査を受けるにあたって、注意することを話してみたいと思います。 先程、MRIが大きな筒状の磁石を利用した機械だと述べました。もし、心臓にペースメーカーを埋め込んだ方がMRI検査を受けるとペースメーカーが誤作動したりしてうまく機能しなくなる危険性があります。よって、今現在ではペースメーカーを埋め込んだ方は残念ながらMRI検査はできません。 また、それ以外の金属が体の中に入っている方の場合は病院のスタッフにそのことを話してみてください。医師の判断により検査をする場合としない場合があります。実際は検査をする場合が多いと思います。 では、体の外に身に付けている金属類はどうでしょうか。これも前に述べたようにMRIの磁石に吸い付けられるためとMRIの写真に悪い影響がでてくるため基本的に全てはずしてもらいます。体の外につけている金属の例をあげるとヘアピン、入れ歯、補聴器、メガネ、時計、指輪、コルセット、それにそれ自体が磁石であるエレキバンなどです。 また、意外に思うかもしれませんが女性の方でマスカラやアイシャドウなどをつけている方もおられると思いますが、それらの中にも金属が含まれていますので落としてもらいます。以上簡単に注意点を話してみました。 実際の検査の場合は、病院のスタッフ必要なことを聞いたり指示したりしますのでそのとおりに検査を受けていただければ問題ありません。ただ、不安や心配なことがありましたら遠慮なく話してみてください。そのようなコミュニケーションが検査をより効果的にする上で大事なことだと思います。以上簡単ではありますがMRIについて話してみました。ありがとうございました。 |
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