以下の記事は、福島県厚生農業協同組合連合会(JA福島厚生連)「健康アドバイス」として、過去に掲載された情報のバックナンバーです。
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農家の皆さんへ

在宅支援サービスについて
2004年11月19日放送
双葉厚生病院
医師 細谷 英作

 皆様、おはようございます。双葉厚生病院内科の細谷です。
 高齢化社会に入り脳血管性障害や老人性痴呆の増加によって、ますます在宅介護の必要性が高まりつつあります。
それでは、現在の在宅支援サービスの利用法についてお話します。
 何かしらの原因で家族が寝たきり状態となった場合、仮に退院後の生活を考えると、いかに介護者の負担を少なく介護していけるか等不安を持たれていることと思われます。
しかし、寝たきりになる場合の多くは脳出血や脳梗塞などの脳疾患であることが多く、突然に発症し、しかも意思疎通困難な症状を伴うこともあり、本人はもちろんのこと家族にとっても将来的に多大なる不安がつきまとうことになると思います。
 病院での治療が終了し、退院可能となった時点で、いきなり家族のみによる在宅介護をはじめることは、本人および介護者共に大きな不安だと思います。
そのためにも、現在、介護保険制度による種々の福祉サービスがあり、それを活用することによって患者さんの生活環境の向上と介護者負担軽減を行なっていくことができます。
 ちなみに、双葉厚生病院に関して言えば、退院後の在宅介護に備えて、家族の方に当院地域医療連携室に相談するか市町村の介護保険係に出向いていただき介護保険の申請を行なっていただいております。また、お知り合いにケアマネジャーなどがおられる場合は、最初からその方にお願いする方法もあります。
介護保険申請後の流れとしては、訪問調査による一次判定と、医師が記載した主治医意見書(提出された時点)をもとに、二次判定が行われ、市町村から要介護認定審査による結果へと続きます。また、介護保険の認定結果は30日以内に通知することが決められております。その後、ケアマネジャーを決定し、介護援助部分のケアプランが作成され在宅介護がはじまることになります。
 在宅介護の内容は、体力的・金銭的な介護者負担軽減から訪問入浴サービスやデイサービス、短期入所療養介護、福祉用具貸出など様々なサービスがありますのでご家庭にあった利用が可能です。
 従って現状では、寝たきりなど介護保険を使用せざるを得ない状況になった場合は、介護認定に最低でも30日はかかることから、早期より行動を開始すると退院時にも慌てないですみます。また、入院期間が短くなり医療費が少なくてすむと思われます。
当院が訪問看護・診察を行なっている各家庭での例を見ますと、それぞれ家庭事情や家族構成もあり必ずしもスムーズで快適な介護をされている方々ばかりではありませんし、介護者がひとりで問題を抱えていることが多いようです。家族の協力も不可欠ですが、介護福祉サービスやケアマネジャーとも綿密に連絡を取り合うことが介護者負担軽減の第一歩と思われます。
 また、自宅に閉じこもりがちになりやすい寝たきり患者さんに対しては、デイサービスの利用などを積極的に利用していくことが刺激となり良い方向に向くことが多いようです。
 患者さんの中には、必ずしも自分から体調について訴えることができる方ばかりではないので、訪問看護師等から看護上の注意点や全身状態の観察方法について教えてもらうことにより、普段と違う症状を見つけ出し、早期治療が開始できるようになります。また、食事の方法や器具の使用方法について教わることによって患者さんと介護者の負担軽減にもつながり入院回数が減ることが多いです。
 当院に関しては在宅介護の患者さんが在宅ではもちろんのこと発熱や咳、下痢などの症状を呈して入院する場合でも、素早く対応できるような態勢を整えることで、不安なく介護できるように努めております。
 最後となりましたが、寝たきりにならぬよう日頃から生活習慣に注意することが大事ですが、万が一にも寝たきり状態となった場合、患者さんおよび介護者共々快適な在宅介護をするためには、積極的に福祉サービスを活用し、良き相談相手を見つけ介護していくことが重要と思われます。