| 貧血にご注意を |
| 2004年12月24日放送 農村健診センター 臨床検査技師 吉田 洋一 |
| 農家の皆様、おはようございます。 今日は、貧血について、お話しを致します。 貧血とは、血液中の赤血球数や赤血球に含まれているヘモグロビン(Hb)の量が少ない状態をいいます。 貧血かどうかを調ペるには約2mlの血液を採取して赤血球数やヘモグロビン濃度、赤血球の大きさ等を検査します。 JA福島厚生連農村健診センターの診断基準で、ヘモグロビン濃度が成人男性で13.0g/dl以下、成人女性で12.0g/dl以下の方は貧血と診断されます。 ヘモグロビンは、鉄と蛋白質からできている赤色の色素で血色素と呼ばれ酸素と容易に結びつき、全身の細胞や組織に酸素を運ぶ重要な働きをしています。 ヘモグロビンが減少すると体が必要としている酸素が不足して色々な症状が現れてきます。症状としては赤血球が減少するので顔色が悪くなったり、体が酸素不足になると、より多くの酸素を全身に送りだそうとして心臓の鼓動を速めたり、呼吸を速くしたりする為に動悸や息切れが起こったりします。 脳や筋肉が酸素不足になると頭痛、めまいや倦怠感、無気力になったりします。 ヘモグロビン濃度が成人男性で11.0g/dl以下、成人女性で10.0g/dl以下(農村健診センターの診断基準)の場合は病院等で精密検査を受けて貧血の原因を明らかにし、治療が必要な場合もあります。貧血の原因は色々ありますが、一番多いのは鉄欠乏性貧血です。鉄欠乏性貧血はヘモグロビンの原料となる鉄分が不足して起こる貧血で女性に多く、月経で血液を失うことも、一つの大きな要因となっています。 日本人女性の約10%が鉄欠乏性貧血と言われています。 鉄分は体内では作られないので食べ物から摂取する必要があります。 食事から摂取した鉄分は腸で吸収され、ヘモグロビンの原料になったり、肝臓等に蓄えられて貯蔵鉄となります。鉄分が不足すると貯蔵鉄から供給されてヘモグロビンが作られます。体内に吸収される鉄の量よりも体外に失う量が多いと貯蔵鉄も消費されて鉄欠乏性貧血になります。 鉄が不足する原因は、朝食を抜いたり、食べ物の好き嫌いが激しかったり、無理なダイエットでの鉄の摂取不足や妊娠、授乳期の鉄の需要の増加また癌、潰瘍等の病的な出血や子宮筋腫ができて月経の量が多くなったりした場合等か挙げられます。 鉄分を補給するには、鉄が多い豚レバー、ひじき、めざし、ほうれん草や鉄分の吸収を助ける働きをするビタミンCが多い、みかん、きゃぺつ、イチゴ、ピーマンや血液を造ったり全身の栄養状態を良くする赤身魚、赤身の肉、豆腐、納豆、牛乳等の良質なタンパク質をバランスよく、意識して食事して下さい。 鉄瓶を利用したり、鉄製の鍋、フライパンで調理すると鉄分が溶けだし微量ですが鉄を補給できます。鉄不足が回復されない場合は鉄剤による治療が必要となることがありますので専門医を受診して下さい。貧血の原因には他に、再生不良性貧血、溶血性貧血等があります。 再生不良性貧血は、骨髄の血液を造る機能が低下して貧血を起こします。溶血性貧血は、赤血球の寿命前に赤血球が破壊されて貧血を起こします。また、他に病気があって出血している場合、貧血を示すことがあります。 慢性腎臓病、結核等の慢性感染症、胃潰瘍、胃癌、十二指腸潰瘍、十二指腸癌、子宮癌、子宮筋腫等が原因となります。したがって、この種の貧血をみたときには色々な方面の検査を行い原因病気を明らかにしなければなりません。 貧血が軽いあいだは、血液検査をしないと貧血のあることが、わかりません。 健康診断の血液検査で簡単にわかりますので、1年に2回位は定期的に検査をして、貧血の早期発見、原因究明、必要なら治療を受けて、貧血防止に努め、はつらつとした人生をお過ごし下さい。 |
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