以下の記事は、福島県厚生農業協同組合連合会(JA福島厚生連)「健康アドバイス」として、過去に掲載された情報のバックナンバーです。
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農家の皆さんへ

気になる眼の異物と異物感
2005年3月18日放送
双葉厚生病院
眼科医師 原田 学

 おはようございます。
 だんだんと暖かい日も多くなり、庭の草むしりをしたり、畑仕事をしたりする機会も増える季節になりました。春はまた、スギ花粉症の人にとって大変つらい時期でもあります。痒いし、涙は止まらないし、しょぼしょぼゴロゴロするし、目薬と点鼻薬の手放せない人もいるかと思います。
 ところで、眼にごみが入ってゴロゴロする、ごみが入った覚えは無いのにゴロゴロするというようなことは、皆さん一度や二度は経験したことがあると思います。そんな時どうしていますか。まさかひたすら眼をこする、という人はいないと思いますが。今日は、花粉症以外の、眼がゴロゴロする、涙が止まらない、といった、眼に異物が入った場合や異物感がある場合に、特に気をつけてもらいたいものについて説明します。
 第一に気をつけて欲しいものは植物です。木の枝や葉が眼に触れてしまったり、細かい種子が入ってしまった場合です。木の枝、葉、種子には細菌や真菌(カビ)が付着しています。眼球の表面、特に角膜に傷ができた場合、細菌や真菌が感染すると潰瘍を作る事があります。感染性の潰瘍は非常に厄介です。時には治療に数ヶ月を要するような場合もありますし、後遺症を残す可能性もあります。木の枝や葉が眼に触れてしまったり、種子が入ってしまった場合には、早めに眼科を受診してください。
 第二には洗剤などの薬品です。薬品の場合は、特にすぐ水で洗うことが重要です。少しでも薬品の濃度を薄くし、薬品と眼の接触時間を短くします。おおよそ 5分間、流水で洗い流してください。それから必ず眼科を受診してください。薬品には酸性のものやアルカリ性のものがありますが、特に気をつけて欲しいのがアルカリ性の薬品です。酸性の薬品が眼に入ったときには、角膜いわゆる黒目が白っぽくなったり、見えづらくなったりとすぐきます。これに対して、アルカリ性の薬品はじわじわと時間をかけで目に侵入し、傷害するのです。最初はなんともないと思って放置していると後遺症を残す可能性があります。身近な家庭用の洗剤にもアルカリ性のものはありますし、代表的なものとしては石灰があります、十分に注意してください。それ以外にも、眼がゴロゴロしたり、涙が止まらないような場合、実は流行性角結膜炎(はやり眼)であったり、逆さまつげが原因のこともあります。上眼瞼の裏にダニを見つけたこともありました。流行性結膜炎(はやり眼)であれば点眼治療が必要ですし、周囲の人にうつさない注意も必要です。またドライアイの場合もあります。この場合は点眼はもちろんですが、眼瞼を清潔に保つことによって、症状が軽くなることもあります。いずれの場合でも、眼がゴロゴロする時は、まず、眼を水でよく洗い流してください。当たり前のようですが、まずは最初に行ってください。そして眼科を受診してください。時々、目薬を点したのだけれど良くならないとか、最近市販されている、眼を洗う薬品で洗ったのだけれどゴロゴロが取れない、と言って受診される人もいますが、眼にごみが入った場合、このようなことはあまりお勧めできません。市販の目薬には非常に刺激の強いものもありますし、眼を洗ったつもりが眼瞼についているごみをさらに眼に入れてしまうこともあるからです。まずは水でよく洗い流すことが大事なのです。それから必ず眼科を受診してください。
 最後になりますが、今説明した状況のような場合、自覚症状が軽くなったからといって、点眼治療を自己判断で中止すると、重い後遺症を残す可能性があります。医師の指示に従って最後まで治療を続けることが大切です。