以下の記事は、福島県厚生農業協同組合連合会(JA福島厚生連)「健康アドバイス」として、過去に掲載された情報のバックナンバーです。
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農家の皆さんへ

「狭心症と予防について」
2005年9月23日放送
白河厚生総合病院
看護師長 薄葉 恵子

 私は現在、循環器病棟の看護師をしています。
入院してくる患者さんのなかで、何人もの狭心症や心筋梗塞の患者さんをみていて、予防の大切さを痛感していたので、今回は、狭心症と予防についてお話ししてみたいと思います。
 狭心症って言葉聞いたことありますか?字は「狭い」に心臓の「心」に症状の「症」と書きます。すなわち狭心症とは、心臓を栄養している血管、冠状動脈に生じた動脈硬化により血管が狭くなり血液量が少なくなり生じる病気です。近年、高齢化や欧米化などに伴う心筋梗塞や、狭心症などの虚血性心疾患の増加は著しいものがあります。働き盛りの頑張りやさんに多い病気です。
 主な症状としては、胸痛、胸部圧迫感、胸部がしめつけられるなどです。
 危険因子としては(1)肥満(2)高血圧(3)喫煙(4)高脂血症(5)糖尿病(6)高尿酸血症すなわち痛風です。(7)高血症狭心症の家族歴がある(8)精神的ストレスなどです。
 次に予防についてお話します。まずは肥満防止です。肥満はそれ自体が心臓に負担を与えます。食べすぎ、運動不足からおこる生活習慣病と隣り合わせです。摂取カロリーと消費カロリーがバランス良くなるように、食事摂取量に十分な考慮をはらい、肥満防止のための努力をすることです。毎日体重測定をして、体重を意識することも良いことですね。自分の標準体重を知っていて、標準体重を維持する努力をすることです。標準体重を上まわっていたら、カロリー制限と運動をすることです。運動はエネルギーを消費し、基礎代謝を増やしてくれます。減量の目標は、一ヶ月、1~2kg程度減らすとよいでしょう。一日300kgカロリー消費できる運動としては、一日30分位休まず歩くことです。一日一万歩位、週5日以上出来たらいいですね。例として大福一個は100kgカロリーで、消費するのに30分位の歩行が必要です。それくらい大変です。また、無理をしないで自分に出来る範囲で運動を行うとよいです。
 次に食事のとり方ですが、食事は一日3回きちんと摂取する。食事はできるだけ時間をかけてよくかんで、ゆっくり摂取する。これらは肥満防止にもなります。塩分は高血圧の誘発因子でもあるので一日8~10グラム以下に制限する。みそ汁は一日一杯まで。おかわりはしない。漬物は一食多くとも3切れまで。梅干は一日一個までにする。などの工夫が大切です。コレステロールの多い食品や動物性脂肪は出来るだけひかえる。すでにコレステロールが高い人は卵は週3個以内に、牛乳は低脂肪のもの、バターをマーガリンにするとよいです。栄養上バランスのとれた食事内容とし偏食はさけましょう。外食はカロリー、塩分ともに多いので頻繁な外食はひかえるとよいですね。
 次に禁煙です。喫煙する人は非喫煙者に比べて冠状動脈の硬化が著しく、狭心症、心筋梗塞の発生率、死亡率が高いです。喫煙がなぜ冠状動脈疾患を増加させるかは、十分わかっていませんが、ニコチンは血管を収縮させ、血圧を上昇し、動脈硬化の促進、冠状動脈疾患の発生に関与する可能性は高いです。また喫煙は血管を疲れ、弱めさせます。データ的にはタバコ一本で役5.5分の寿命が縮むと出ています。喫煙は、狭心症ばかりでなくガンの発生にも大きく関与していることは皆さん、十分ご存知と思います。喫煙されている方は良くないことは十分わかっていても、やめられないわけです。それは、ニコチンによる薬物依存症にすでにかかっているからです。
禁煙するにはまず自分で、やめるのだと自分の心に言い聞かせ、やめる日を決める。自分の周りからタバコに関係しているものを取り除く、自分に毎日「タバコを吸わないことにしよう」と言い聞かせる。スモーカーに近づかない等です。あなたも禁煙にチャレンジしてみませんか?
 次に高血圧です。高血圧は動脈硬化を促進する強い働きをしています。血圧のコントロールが重要です。自分の血圧の値を知り、正常か、否かを理解しておくと良いです。参考までに正常血圧は随時血圧が3回とも上の血圧が130mmHg未満、下の血圧が85mmHg未満をいいます。血圧が高かったらすぐみて貰いましょう。
 次に精神的なストレスをさけることが大事です。ストレスは血圧上昇や、心拍数増加を招き動脈硬化を促進して狭心症や心筋梗塞の原因になります。人は誰でもストレスを持って生きています。趣味を楽しんだり、スポーツをしたりして、ストレスをためない工夫をするとよいです。一度にあれも、これもやらないで頑張りすぎないことです。人生ゆっくりがいいのだと自分にゆっくり、ゆっくりと言い聞かせながら物事をするといいですね。過労を避け疲労をためないようにしましょう。また家族に虚血性心疾患の人がいたり、近い親族に血中コレステロール値の高い人、糖尿病の人がいる場合は定期的な検査を受けることをおすすめします。
 人は誰でも老化し動脈硬化になることは、まぬがれません。病気になったり、苦しくなったりしてからあわてないように、努力すれば明るい未来があると信じて、自分の身体をいたわる心で頑張ってほしいと思います。狭心症と予防についてのお話でしたが少しでも皆さんの健康維持増進に役立てれば嬉しく思います。