| 「メタボリックシンドローム」とは? |
| 2006年6月23日放送 塙厚生病院 管理栄養士 真船 節子 |
| 最近よく耳にする言葉でメタボリックシンドロームがあります。それは内臓に脂肪がたまる内臓脂肪肥満型の人が高脂血症や糖尿病や高血圧などの検査の数値を、1つ1つ見れば決して薬などいらない軽い程度であっても同時に異常値を2つ以上併せ持つことによって動脈硬化が進行し、命にかかわる重大な病気を引き起こす危険な状態のことです。なんと言っても狭心症や心筋梗塞といった冠状動脈疾患を高率に起こしやすい危険な状態であることを知ることが大切です。メタボリックシンドロームの診断基準として日本では中性脂肪150mg/dl以上、又はHDLコレステロール40mg/dl未満、空腹時血糖値110mg/dl以上、血圧130mgHg~85mgHg以上と設定されていますが、なんと言っても内蔵脂肪が蓄積している腹部肥満が重要であり、内臓脂肪が深く関係していることが明らかになっています。肥満、高血圧、高血糖、高脂血症の4因子のうち2つにあてはまる人はまったくない人に比べ心臓病の発症リスクが10倍近くに、3因子以上がそろうと、約31倍発症リスクが増えると言われています。内蔵脂肪は増えやすく減りやすい脂肪であることが特徴であり、少しの減量で内臓脂肪を減らすことができます。したがって、たとえ太った人でも現在の体重を標準体重まで減らす必要はなく5%程度減量を目標にすること、たとえば体重70kgなら3.5kg、80kgならば4kg減らすことでいろいろな病気が一挙に良くなることがわかります。また、おへその高さでウエストを測ることで内臓脂肪がどの程度たまっているかが測定できます。腹囲測定により、つまり腹の回りの測定で男性85cm以上女性90cm以上であれば腹部肥満と診断されます。一般に女性は男性と内臓脂肪が同じでも、皮下脂肪が多いため、数値が大きく設定されています。メタボリックシンドロームの診断には簡単な方法ですので積極的に行うようにしてください。5%減量達成すれば、腹囲も平均3~4cmくらいは減りますので測定値の変化を実感してもらえます。減らした体重や腹囲を維持することが目的ですので腹囲測定を続けてほしいと思います。体重の減量の具体的な方法として、まず摂取カロリーを25kcal/ 標準体重kgを目安に1800kcalから1200kcal/1日として現体重の5%減を3ヶ月から半年間かけて穏やかに行います。1200kcal/日以下のカロリー制限をすると、タンパク質、ミネラル、ビタミンが不足する可能性があり、またリバウンドが起きやすいので過度の低カロリーは避けたほうが良いと思います。内臓脂肪をためやすい食習慣として、(1)満足するまで食べ続ける(2)甘い物が好き(3)野菜が嫌い(4)多量飲酒の習慣がある(5)間食を良くする、等があげられています。また喫煙習慣を併せ持つ人が多いので動脈硬化のリスクを減らすために禁煙をお勧めします。次に運動療法ですが内臓脂肪を減らす上で大いに効果がある事を認識し、食事療法と平行して継続的に行うことが大切です。ラジオ体操、散歩、ジョギング、自転車、水泳など年齢にあった方法で、10~30分、週に3~5日以上行い、毎日の生活の中にどのように習慣付けるかが重要です。しかしメタボリックシンドロームの患者では、既に心臓血管疾患を合併していることもあり、運動を行う場合には専門医の診断が必要になることもあります。最後にまとめとして内臓脂肪を減らす食事のポイントですが(1)1日3回規則正しく食べる(2)油を減らして野菜を多めにする。(3)食塩を控えめにする。(4)バランス良く食べる。(5)酒はほどほどにし、腹八分目で禁煙する。さあ、今日からウエスト日記をつけてみてはいかがでしょうか。毎日のウエスト回りや体重をチェックすることで生活習慣の反省点を見つけることができますし、ウエスト回りが減少することによって達成感を味わうことができます。健康診断は大きな病気を見つける前の芽や種のうちに病気を見つけ、発症を防ぐためのものです。年々異常値に近づいているものなどはありませんか。検診結果をきちんと受け止め、必要性を自覚し、早めに行動なさることをお勧めします。 |
福島県厚生農業協同組合連合会 福島県福島市飯坂町平野字三枚長1−1 TEL(024)554−3450 FAX(024)554−3483