以下の記事は、福島県厚生農業協同組合連合会(JA福島厚生連)「健康アドバイス」として、過去に掲載された情報のバックナンバーです。
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農家の皆さんへ

人生の幸福とは
2006年12月29日放送
塙厚生病院
理学療法士 鈴木 隆

 チャプリンの言葉で「人生には愛と少しのお金が必要だよ。」と言うせりふがあります。
宝くじには当たってほしいし、異性からは好かれたい願望も確かにあります。
 しかし医療の現場で働く一員として、「人生の幸福の大部分は体が健康なことである。」と確信しております。そのように言い切っても、理想と現実とは一致しないもので、不健康で体に悪いものばかり大好きなことも事実です。
新年を迎えようとするこのときに、「これではいけない。心機一転。体と生活のバランスを考えていこう。」と決意する毎日です。
 さまざまな健康法や食事法がありますが、実行が難しくお金の負担がかかるものもあります。毎日行うためには、道具を使わず、いつでも・どこでも・簡単にできることが大切です。
 一番重要なことは継続の意志力です。そして、体の中で自分の意志力で変えることのできる組織は筋肉だけなのです。運動や体重のかかり具合によって、心臓・骨や靭帯の強化につながる事もありますが、筋肉・筋力だけが自分の努力によって維持・強化できるものなのです。特に足・腰の筋肉が衰えると転倒の危険性が増えます。
 寒さで外出できない冬場に負けないよう、暖かい部屋の中でさわやかに運動を開始しましょう。
 ここからが実践です。
 ポイントは有酸素運動です。体操のとき、息を止めて力んでいませんか。痛みをこらえたり、疲れているのに我慢して行う運動は、筋肉の中に乳酸やじゃまな物質が増えてよい事ではありません。まず座っている周りを見て、両手にぶつからないのを確認したら、両手を組んで首の後ろへまわしましょう。そして呼吸と一緒に、肘を開き、同時に首の後ろを揉みほぐしましょう。その後手首を返して指をそり返すように天井へ持ち上げ手を離し両脇に落とします。肩の動かなくなる病気を五十肩、腰の痛みを四十腰と年齢をつけて言い換えるように、体の中心部に近い関節や筋肉から弱ってくるようです。
 次に、コタツから抜け出して四つ這いになります。周りにストーブや電気ポットのないことを確認してください。膝の痛い方は無理をしないでくださいね。四つ這いの形になり片方の手を前にまっすぐ伸ばします。痛みのでないように互い違いに反対の手も伸ばします。背中がピンとしっかり伸ばせるといいですね。両手が終われば足の方です。ものにぶつからないように、片足を後ろのほうに伸ばし、つま先を空中に持ち上げます。横から見て首・背中・腰・膝・足がまっすぐになると効果的です。疲れないようでしたら右手と左足を同時に上げ、その後左手と右足を同時にあげるように交差して行います。体のバランスと手足・腰の筋肉の強化される体操です。
 さあ 体があったまって来ました。
次に、四つ這いで手を床から離し膝立ちになりましょう。そのまま前後左右に体を揺らします。コタツや椅子に片手でつかまり横を向き、片方の足を前に出して片膝立ちになると上級編です。前後にゆすって見ると、前に揺れる時、ももの筋肉が伸びますよ。後ろに揺れる時、前足のつま先を上げると効果的です。
腰や股の周りの筋肉は、体を支えるためのもので、仕事や歩く運動で鍛えられる筋肉とは少し違う短い構造なのです。体の奥まった所にあるために弱ってきたのが実感できないことがあります。
 次に歩くときの注意点を
 なれた履物を履いて、歩き始めに意識的に踵から床につけましょう。そうすると膝が良く伸びて安定し、つま先が上がってつまずきにくくなります。
 この時片膝立ちのバランスでつま先をあげる体操が役立ちます。難しい体操が体によいわけでもなく、簡単なことの積み重ねを大事にしたいですね。
 百歳まで健康で長生きしたいと努力しても、疲労の蓄積や不注意の事故にいつ出会うか分からないのが現実です。私たちの生活と幸せとは不安定な台の上に立つようなものなのかもしれません。ますます今を、丁寧に大事にしていこうと思う今日この頃です。

 それでは農家の皆さま、今日も明るく元気に暮らしていきましょう。