| マンモグラフィについて |
| 2007年1月19日放送 白河厚生総合病院 診療放射線技師 知々田勝之 |
| 本日は当院で行なっている「マンモグラフィ」についてのお話をいたします。そもそもマンモグラフィと聞いてなんだろうと思った方も多いのではないでしょうか。マンモグラフィとは乳がんを見つけるために行う乳房のX線検査のことです。
乳がんは現在日本人女性の25人に1人がかかるといわれ、毎年約1万人が亡くなっています。とくに40歳台で多く発症し、この年代の死亡原因の第1位になっています。食生活やライフスタイルの変化が主な原因で、今後ますます増える見通しです。 しかし、乳がんは早期に発見して早期に治療すれば治る病気です。マンモグラフィという検査は乳がんの早期発見にたいへん有効であるため、平成12年度より日本でも乳がん検診の方法として取り入れられるようになりました。 何故マンモグラフィが早期の癌の発見に有用なのでしょうか。それはマンモグラフィはしこりになる前の乳がんを写し出すことができるからです。乳房X線撮影装置を使用して写真を撮ると、他の検査ではみることが出来ない微細な変化を画像として写し出すことができるためたいへん有用とされています。 それではマンモグラフィ検査はどのように行うのか説明します。X線検査というと、「はい、息を吸って止めてください。はい、終了です」というイメージがあると思いますが、マンモグラフィはそう簡単にいきません。正しい撮影をするためには、きちんと位置を合わせた後、乳房を適正な強さで挟む必要があります。乳房は立体的な形をしているためそのまま撮影してしまうと、乳腺や脂肪が重なって病気がうまく写し出されないことがあります。そこで乳房を押し広げるように薄くすることで、病気をくっきり見やすくできます。また、薄く伸ばすことによって少ない放射線の量で検査ができるなど多くの利点があります。しかし、人によっては痛みを伴う場合があります。みなさん、もしかしたらマンモグラフィは「痛い検査だ」と噂を耳にしたことがあるかもしれませんが、それは乳房を薄く挟むための痛みです。この点をご心配される方も多いと思いますが、必要以上に挟んでしまうことはありませんし、私たちは受診者の方に合わせた検査を心がけていますので、どうぞご安心ください。また、極度に緊張されていますと、挟んだ時に痛みが増してしまう場合がありますのでリラックスして検査を受けていただくことも大切です。 白河厚生総合病院では、マンモグラフィを行なう上で一番重要なことは受診者の方とのコミュニケーションだと考えています。私たちはまず受診者の方へ必ず説明を行い、撮影法について十分理解された上で検査を行うことにしています。健康福祉課のスタッフ、担当技師により、絵や写真を使いわかりやすい説明を心がけています。また口では言いにくいことや不安なことは、事前の問診表への記入により担当技師にきちんと伝わる工夫を行っております。2年前に行ったアンケートでは、丁寧な説明や配慮により安心して検査ができたとの声を多く頂きました。みなさん病気や検査に対する不安をお持ちでこられますので、全て受診者の方がリラックスして検査を受けていただける取り組みを実践しています。 このマンモグラフィは医師や技師なら誰でも行なえるものではなく、厳しい専門試験を受けて認定を受けた者が検診を行うこととされています。当院では、認定医師9名、講習受講放射線技師9名の専門スタッフがおり、乳房X線撮影装置2台を所有しています。またマンモグラフィ精度管理中央委員会の「施設画像認定」を取得し、写真そのものも高い評価を受けています。さらに、超音波や細胞診などの高度な精密検査が行え、検診だけではなく、乳がん専門病院として県南地区の基点病院に指定されています。受診者にやさしい環境、それから高度な技術の両面から、乳がんに対して取り組んでいます。 最後に注意点として、マンモグラフィ検診は通常、「視触診」と「マンモグラフィ」の併用検診にて行われます。厚生労働省の通達により、40歳以上の女性は2年に1回必ずマンモグラフィ検診を行うことになっていますが、検診を実施する市町村や職場などにより実施方法が違いますのでご確認ください。少しでもご自分で気になるようでしたら、検診を待たずに、乳腺外来を受診していただくことをおすすめします。 |
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