以下の記事は、福島県厚生農業協同組合連合会(JA福島厚生連)「健康アドバイス」として、過去に掲載された情報のバックナンバーです。
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農家の皆さんへ

メタボリックシンドローム
2008年1月18日放送
白河厚生総合病院
管理栄養士 山田さゆり

 メタボリックシンドロームは、過食や運動不足という偏った生活習慣の継続により体内に蓄積された余分なエネルギーが内蔵脂肪となって引き起こされます。
増えた内臓脂肪からはさまざまな動脈硬化促進因子が放出され、徐々に動脈硬化を促進していきます。その結果、脳卒中や心筋梗塞などの心臓血管障害が発生し重大な後遺症を残し、ときには死をもたらすこともあります。
 メタボリックシンドロームの診断基準は、内臓肥満に加えて危険因子を2つ以上合併していることです。
まず内臓肥満の診断ですが、お臍の周りのウエストの長さが男性85cm以上、女性90cm以上です。これは100cmの内臓脂肪面積に相当します。
これに合併する危険因子は中性脂肪が150mg/dl以上、善玉のHDLコレステロールが40mg/dl未満、最高血圧130mmHg以上または最低血圧85mmHg以上、空腹時血糖値110mg/dl以上です。これらの数値はそれぞれ単独の疾患としては決して重症といえるような数値ではありません。しかし、内臓肥満に合併した場合には少し高めかなぐらいの数値でも危険が倍増します。また自覚症状がほとんどないので、病気であるという意識もなくしらずしらずのうちに動脈硬化が進行します。
残念ながら、このように非常に怖いメタボリックシンドロームの決定的な治療薬はありません。それではどのように対処していったら良いのでしょうか。
 ほとんどの場合は運動不足やアルコールまたは炭水化物の過剰摂取から引き起こされていることが多いようです。
年齢を重ねるごとに基礎代謝量が減少するので、運動せずに以前と同じエネルギーを摂取していると、消費されないエネルギーが脂肪として蓄積され内臓脂肪の増加につながります。
では有効な運動療法としては、毎日30分以上軽い有酸素運動を続けることが効果的です。具体的には平地の早歩き、水中歩行、水泳、サイクリング、ラジオ体操、太極拳などです。一方、重量挙げ、腕立て伏せなどの無酸素運動は筋肉収縮時に血流が悪くなり血圧の上昇を招くのであまりお薦めできません。
次に、アルコールは盃に1杯ぐらいであれば百薬の長ですが、過剰な摂取は肝障害や脂肪肝を招きまた過剰エネルギーにより内臓脂肪を増加させます。
休肝日を作り飲む量を減らすなど自分の意思でコントロールすることが重要です。また自宅にお酒を買いだめしないようにしましょう。
もう一つ自分の意思でコントロールしなくてはならないのが間食です。具体的には買ってくる食品自体を減らし身の回りに間食できる食品を置かないようにしましょう。
また気持ちの持ち方としては、“今だけはやめよう、明日は食べてもいいから”と思って3日間続けてみて下さい。そうすると食事のパターンも変わってくるかもしれません。
食事の改善は1日3食の配分をほぼ均等にすることです。朝食を食べないからといって昼食や夕食を多く摂るような習慣は避けましょう。朝昼の食事に比べ夕食に偏っている人や夜食を含めて遅い時間に食べる人は翌日の朝食時に食欲がわかないので悪循環になってしまいます。
また、腹八分目を守る、早食い・ながら食い・まとめ食いを避ける、野菜・海草・きのこ・こんにゃくなどの食物繊維を多く含むものを先に食べる、よく噛んで食べる、食器を小さくする、外食では丼物より定食を選ぶ、就寝前の2時間はなるべく食べないようにする、そして禁煙も忘れてはなりません。
以上のようなことに気をつけて健康な生活を送りましょう。
最後に年に1度の健康診断は忘れずに必ず受けてください。自分の健康は自分で守りましょう。