
| 自殺対策 |
2009年4月17日放送
JA福島厚生連
健康福祉課 中山 真一
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おはようございます。
今回は、毎年3万人を越え問題になっている自殺についてお話します。
警察庁のまとめで、2008年に自殺した人は32,249人で11年連続3万人を超えました。金融危機の1998年以降自殺者が3万人を超える異常な状態が続いています。警察庁は昨年まで、年に一度公表していましたが、今年度より自殺対策を進める意味から月ごとの公表を行うようになりました。今年の1月は2,645人、2月は2,480人自殺し、今年度も3万人をこえるペースとなっています。
2008年度自殺対策白書の自殺者のうち男性は22,831人で71%、女性は9,418人でした。女性は40年以上変化は見られませんが、男性は1998年以降35歳から54歳の自殺者が急増しています。
経済状態が大きく影響していると思われますが、自殺原因が特定できた人の6割以上の動機は「健康問題」で「経済・生活問題」は3割程度と問題は単純でありません。
失業や多重債務、倒産や長時間労働・など社会的要因に加えて健康や性格など「いろいろな要因が複雑に関係して「追い込まれた末の死」と指摘しています。
この対策について国は2006年に自殺対策基本法を成立させ、翌年6月には自殺率を20%以上減らすことを目標とした自殺総合対策大綱を閣議決定しています。
この大綱では複雑な要因が絡む、自殺の実態を明らかにして、多くの自殺者が直前に、うつ病など精神疾患にかかっていることから、相談や支援態勢整備の社会的取組み、精神疾患の適切な治療が受けられる態勢の整備を、対策の重点にしています。
国の予算では職場でのメンタルヘルス(心の健康)対策や、救急医療施設での精神科医師の診療体制の充実、民間団体との連携強化などが、行われることになっています。
自殺対策白書の基本認識には、自殺は追い込まれた末の死、で自殺は防ぐことが出来るとしています。自殺を考えている人は悩みを抱え込みながらサインを出しています。身近な人がサインに気づいていることも多く、この気づきを予防につなげることが課題となります。
自殺をしようとしている人への対処法は、相談を受けたら「受容、共感」が重要です、相手の言葉や考えの是非、善悪を判断しないで、感情をそのまま受け入れます。例として、「落ち込んでいるんだね」と相手の感情に寄り添います。次の言葉を待って「大変だったね」など共感的な言葉をかけます。相手は、そのまま受け止めてもらうことで感情や考えが整理されます。そして対処法を自分で考える力が生まれます。
次にうつ状態の人に「がんばれ」などの励ましは逆効果です。
うつ、になりやすい人は、まじめで完全主義の傾向があって、頑張った末に失敗すると「自分はダメだ」と落ち込みます、そんなときに「頑張れ」と励まされると頑張れない自分を突きつけられることになり、うつ状態が悪化します。
自殺に関する誤解がいくつかあります。
誤解の1つめ 「自殺する」と口にするひとは自殺しない、と言う誤解です。
自殺者の8割は、決行する前に死をうかがわせる言動を他人に示します。「死にたい」と口にする人も少なくありません。要注意です。
誤解の2つめ 死にたい人は自分がそうしたいのだから、好きなようにさせればいいと言う誤解。 「死にたい」と言う人の多くは「生きたい」との思いで「生きたい」と死にたいが激しく揺れ動いています。だからこそ親しい人の支えや適切な治療で「生きる」ことへ向かう余地があります。生きる方向へ向けましょう。
誤解の3 自殺を図って助かるような人は、本気の自殺をしないとの誤解です。
自殺未遂者の10人に1人は再び自殺を図って実際に命を落としています。
最も注意が必要な人です。
以前 交通事故死亡者は1970年では16,765人が死亡し史上最悪となりました。
その後のシートベルト着用、飲酒運転根絶など国をあげた取組みで死亡者は減少し昨年度の死亡者は5,155人の3分の1となり取組みの成果がでています。
自殺対策は国や自治体の対策だけでは十分でありません。交通事故も行政と、国民が取り組んで成果をあげました。
自殺を考えている人はそのサインを出しています。自殺予防で重要なのは身近にいる人の「気づき」と「見守り」です。人を気遣う、やさしい気持ちが自殺対策では重要と思います。継続的な心の健康づくりも必要です。
以上で終わります。
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