
| 「高血圧について」 |
2009年9月18日放送
白河厚生総合病院 看護師長 和知 しづ子
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みなさん、おはようございます。白河厚生総合病院 看護師長の和知と申します。今日は高血圧についてお話いたします。
みなさんは自分の血圧をご存じですか。降圧剤服用に関係なく、収縮期血圧(上)が140mmHg、拡張期血圧(下)が90mmHg 以上であれば、血圧のコントロールができていないことになります。最近の調査によりますと、30歳以上の約半数、降圧剤服用中の高血圧者の総数は、日本全国で3人に1人の約4000万人いると言われています。高血圧と診断されている人は国民の高齢化に伴い、今後も増加することが予想されます。また、高血圧は脳卒中との関連性が強く、脳卒中死亡率・罹患率が虚血性心疾患あるいは心筋梗塞死亡率・罹患率より約3倍高い報告もあります。
<日本人の高血圧の特徴>
高血圧が多く脳卒中が多発した理由の一つとして、食塩の過剰摂取があげられます。
国民の塩分摂取量は1日11g程度あり、摂取量の多い状態が続いています。食塩摂取量を減らすことは、血圧値を低下させるうえではきわめて重要と言えます。
日本の高血圧者の特徴として、かつては食塩摂取量が極めて多く、やせている方が多かったようですが、近年、肥満を伴う方が急増してきています。いわゆるメタボリックシンドロームに伴う高血圧者が増えてきています。また、高血圧の治療をされていない割合が高く、若年者では8~9割にのぼります。高血圧者のうち、約半数が管理不十分と推測され、生活習慣の修正による血圧低下を図る必要があります。国民の平均値として収縮期血圧(上)が2mmHg低下すれば、脳卒中罹患率は約6%、虚血性心疾患は約5%減少すると推測されています。減塩を含めた国民の血圧低下を促す環境整備が求められています。
<生活習慣の修正>
高血圧の発症には遺伝と塩分の過剰摂取が関与しており、塩分は生活習慣の影響を受けます。生活習慣の修正とは、塩分を減らす、運動をする、飲酒を控えることなどで、それ自体で軽度の降圧が期待されるだけでなく、降圧剤減量の一助となり得ます。高血圧以外の心臓病、危険因子の合併予防の目的からも、原則としてすべての高血圧患者に対して生活習慣の教育・指導が行われます。以下の6項目で順番に説明します。
1.減塩
減塩目標は食塩6g/日未満とするのが理想です。多くの包装食品表示はNa表示なので、換算式(Na量g×2.5=食塩量g)として計算してみてください。減塩1g/日ごとに収縮期血圧(上)が約1mmHg減少します。急激な減塩は持続しないので長期的計画で、家族全員での減塩をお勧めします。
2.食塩以外の栄養素
野菜・果物を積極的に接取し、コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控え、魚の摂取も推奨されます。「食品バランスガイド」では、1日野菜が5~6種類、果物2種類、魚も2種類を目安にすると良いとされています(腎臓病・糖尿病などない場合)。
3.減量
肥満は高血圧の重要な危険因子です。体格指数(BMI)は25未満が目標です。体重4~5Kgの減量で有効な降圧が得られます。内臓肥満は高血圧のみならず、メタボリックシンドロームとも密接に関係します。急激な体重減少を目指すのではなく、長期的計画のもとに無理のない、月に1~2Kgの減量を行いましょう。
4.運動
中等度の強さの有酸素運動(脈拍100~120/分、ややきついと感じる程度のウォーキング)を中心に定期的に毎日30分以上を目標にしましょう。心血管病がない高血圧患者が対象で、リスクの高い患者はメディカルチェックを受け対策を講じるほうが良いでしょう。
5.節酒
飲酒を普段の半分以下にすると1~2週間のうちに降圧が認められます。エタノール換算で男性20~30ml(日本酒1合、ビール中瓶1本、焼酎半合弱、ワイン2杯弱)、女性10~20ml/日以下に制限すべきです。
6.禁煙
喫煙は一過性の血圧上昇を引き起こします。たばこ1本吸った場合15分以上と言われます。たばこは高血圧のリスクのみならず、癌、脳卒中、虚血性心疾患(心筋梗塞)などの強力な危険因子でもあります。また、たばこの害は喫煙者本人だけでなく、周囲の健康者にも及びます。禁煙することをお勧めします。
以上6項目を複合的に行うことがより効果的であると言えます。季節による防寒やストレス管理も大切です。降圧剤に移行する前に生活習慣の修正を行ってみてはいかがでしょうか。
以上高血圧についてでした。
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