| 小児生活習慣病について |
| 2009年12月18日放送 塙厚生病院併設介護老人保健施設 久慈の郷 管理栄養士 山田泰子 |
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皆さんおはようございます。今回は子供たちの間に広がり始めている生活習慣病についてお話ししたいと思います。
生活習慣病というと、糖尿病や高血圧、動脈硬化、肝機能障害など、中高年の病気だと思われがちですが、最近では、カロリーの摂りすぎや朝食を抜くというバランスの悪い食生活、運動不足、それに加えて受験でのストレスなどにより子供の肥満が増えており、小児の生活習慣病が問題になっています。厚生労働省でも、問題を重視し大人だけではなく、小児期のメタボリックシンドロームの診断基準を示し、対策に乗り出しています。
肥満のようなライフスタイルが原因となっている生活習慣病が怖いのは、そのリスクが大人になっても続き、さらに重症化する危険性が高いことにあります。多くの生活習慣病と呼ばれる病気の発症原因として関わりを持つ、もっとも重大な要因の一つが動脈硬化と呼ばれる現象です。では、何歳頃に最初の動脈硬化が始まると思われますか? さまざまな病気で亡くなった小児の解剖例を見たところ、10歳、すなわち小学校4、5年生の小児で90%~100%に動脈硬化の初期の段階が認められたという話があります。動脈硬化は成人からではなく、小児期からすでに発症するというのです。だからこそ、小児期からの生活習慣病の予防が必要になってきます。
では、生活習慣病のリスクをチェックしてみましょう。 今から挙げる項目に、子供さんはいくつ当てはまるでしょうか。チェックしてみて下さい。 (1)甘い清涼飲料水をよく飲む (2)インスタント食品やスナック食品を良く食べる (3)朝食を食べない (4)脂っこいものが好きで良く食べる (5)運動をあまりしない (6)受験などのストレスがある (7)両親の両方、もしくはどちらかが太っている (8)良く噛んで食べない、もしくは早食いである
どうだったでしょうか?これらの項目にどれかしら当てはまるようであれば、生活習慣病のリスクがあると考え、日頃の食生活やライフスタイルを見直していった方が良いでしょう。
では、具体的にどのようなことを見直していったら良いのか、簡単ではありますが、いくつか挙げたいと思います。 1つ目は、1日3食規則正しく食べるということです。 平成17年度に全国の小学5年、中学2年生を対象に行った「児童生徒の食生活実態調査」によると、朝食を必ず食べている人は全体の約82%、一週間のうち朝食を「ほとんど食べない」人は小学生で3.5%、中学生で5.2%だそうです。このような子供たちは、朝食を「必ず食べる」子供たちに比べ、たちくらみやめまいを起こしたり、身体のだるさや疲れやすさを訴える割合が高いそうです。また、3食の時間が不規則だったり、食事内容の偏りや欠食が続くと、栄養の過不足が起こり、体調を崩す原因にもなります。また、3回の規則的な食事には、1日のリズムを守る効果もあり、睡眠中も脳ではエネルギーが消費されているため、朝食は脳を活性させるためにも、とても重要な役割を果たしているのです。 2つ目は、夜8時以降は食べないようにすることです。 夜8時以降は普通活動しないため、それ以降に食べ過ぎると、その分のエネルギーが蓄積されやすくなり、胃もたれや不眠、翌朝の食欲低下につながってしまいます。 3つ目は、お菓子などは買い置きをせず、間食を控えることです。 お菓子などはあればどうしてもついつい食べてしまうもの。適量の間食は大切ですが、不規則で過度な間食・夜食は肥満や高脂血症などにつながります。その量は年齢にもよりますが、6~8歳で150kcal~250kcal,9~11歳で200~300kcalとします。そのうちお菓子は約100kcal程度に抑えることが必要です。 4つ目には、運動習慣をつけるようにすることです。 小児肥満は、体に脂肪が過剰に蓄積した状態を指します。摂取した栄養よりも消費するエネルギーが少ないことが続くのが原因で起こります。成長期でもあるので、軽度肥満の場合は体重がそのままでも身長が伸びることで肥満度が下がることがあるので、食事量よりも運動量を増やすことを優先することを考えて下さい。
最後になりましたが、生活習慣の改善には、本人はもちろんのこと、親を含めた周囲の大人たちの協力が不可欠です。「食事はからだだけではなく、心を育てる」生活習慣のスタートラインである子供の時期から、健康的な食事と適度な運動を取り入れることで、豊かな心を育てていって欲しいと思います。
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