健康寿命と福島県における生活習慣病の状況について
2018年2月
鹿島厚生病院 地域医療連携室
看護師長 栗田 浩子
 厚生労働省及び福島県から発表された統計に基づいて、説明させていただきます。

【福島県の総人口】
 
福島県の総人口は、187万9,235人です。65歳以上の高齢者は県人口の3割を超えて、3.3人に1人が高齢者となっております。福島県の平均寿命は、男性80.12歳-全国41位、女性86.4歳-全国43位と下位です。

【健康寿命】
 
日常生活に制限の無い期間・介護に依存せず自立した生活が出来る期間が健康寿命です。福島県の健康寿命は、男性が70.67歳の全国41位 女性は73.96歳の全国35位です。

【平均寿命と健康寿命の差】
 
平均寿命と健康寿命の差が「健康上の問題で、日常生活に影響がある期間」となります。男性で約9年、女性で約12年の長い期間となります。

【死因別統計(人口10万人当たり)】
 
福島県は、がん・心疾患・脳血管疾患の生活習慣病が上位を占めています。また、生活習慣病による死亡者数は、総死亡者数の半数以上となります。がんの発生率は 肺がん・胃がん・大腸がん 膵臓がん・肝臓がんの順になっています。さらに、福島県は、メタボリックシンドロームが関連する急性心筋梗塞は、男女とも1位・急性心疾患も男女とも4位・脳梗塞(脳血管疾患)は、男性7位・女性5位と心疾患・脳血管疾患は全国より高い状況が続いています。

【メタボリックシンドロームとは】
 
腹囲が基準値として、男性85.0cm以上・女性90.0cm以上の内臓肥満状態に、高血圧・高血糖・脂質代謝異常が組み合わさり、心臓病や脳卒中などの動脈硬化性疾患を招きやすくなる病態を言います。福島県の該当者及び予備軍者割合は、40歳以上の約3割となっております。平成26年から全国ワースト3位圏内にあります。今後も、男女共、年齢上昇に伴い、メタボリックシンドロームの該当者及び予備軍者割合は高くなる傾向にあります。糖尿病も、男女共に全国の中で高い状況にあります。併せて、平均食塩摂取量は、全国平均9.9gに対し、福島県は10.8gと男女とも全国2位、喫煙率も全国3位です。

【生活習慣や生活環境の変化】
 
背景には、東日本大震災及び原子力災害の影響等もあり「生活習慣や生活環境の変化」と考えられ、具体的には、運動や活動量の低下・野菜摂取量の低下・調理済み惣菜食品や嗜好として菓子購入の増加・食塩摂取量が多い・間食回数の増加・喫煙率が高い等と挙げられております。

【結果】
 
①メタボ該当者や要介護高齢者の増加 ②健康寿命が短く、全国順位の低下 ③生活習慣病による死亡率の上昇 ④こどもにおいても肥満出現率及びむし歯有病率の増加という事です。

【健康長寿を目指すためには】
 
福島県は、健康長寿を目指すための三本柱は「食・栄養」「運動」「社会参加」と掲げています。皆様も、日頃の生活の中で、ご自身の健康及び生活習慣病について振り返ってみて下さい。

【健康的な生活習慣を身につけるためポイント】
「食・栄養」
〇1日3回 規則正しく バランスのとれた食事をとりましょう
〇減塩を 心がけましょう
〇野菜を 多くとりましょう 
〇ゆっくりと よく 噛みましょう 
「運動」
〇運動習慣を持ちましょう
〇30分以上の運動を週2回以上行いましょう
〇有酸素性運動で 内臓脂肪を解消しましょう
「社会参加」
〇身体活動を増やしましょう
〇毎日を アクティブに暮らしましょう
〇健診などを 積極的に受けましょう
〇コミュニケーションを 大切にしましょう
「アルコール・喫煙」
〇節度ある 適度な 飲酒の量を守りましょう
〇週2日の 休肝日をとりましょう
〇禁煙をしましょう
〇受動喫煙を 避けましょう
「睡眠・ストレス」
〇質の良い睡眠がとれるよう工夫しましょう
〇ストレスを和らげるようにこころがけましょう

【健康イベント開催・アプリ配信】
 
職場や学校・企業での健康づくりそして、地域力を活用した健康づくりも重要となります。地域・行政・職域団体や企業等で出前講座、健康相談、体力測定・学校での食育活動等数多くの健康イベントが開催されています。また、福島県からの発信で「ふくしま健民アプリ」も配信されています。日々の歩数計測や生活習慣をチェックする機能があって、気軽に楽しく健康づくりができます。

【おわりに】
 いつまでも生き生きと元気で過ごすためには、一人一人の健康づくり、そして、健康寿命に対する意識を高めて頂くことが重要となります。病気の発症予防・治療及び重症化予防と共に、健康的な生活習慣を身につけるために、皆様自身で活動を始めましょう。

健康アドバイス

 

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